昨日は2024年の最終営業日でした。お久しぶりな方や常連のお客さま、たくさんのお客さまにお越しいただき、温かな気持ちで仕事を終えることができました。
いつものことなのですが、昨年末の同記事を読み返しながらの振り返り。
当店の主力であるBromptonは、外国人観光客の方からの問い合わせが非常に多かったのですが、その波もここ最近は落ち着きを見せ始めております。来年は50周年を迎えるBrompton。Classic Editionの人気の一方、2022年モデルから毎年続く値上げ。2024年途中からはTラインの仕切値値上げ(!)、さらに2025年からはPラインの値上げが確定しておりますので、新車販売はこれまで以上に厳しくなることは確実です。しかしながら、昨年以上に車体オーバーホールのご依頼が非常に多く、これまでコツコツと集めてきていた各年代の中古部品たちが日の目を見ることが多くなっております。当店ならではの中古レストア車両もご好評で、非常に有難い限りです。逆に、DAHONの車両はそれほど販売台数は大きくありませんでした。数年前まではほぼ同数あるいはBromptonのほうがちょっと多いかな?くらいだったものです。新モデルの投入がほとんど無く、唯一のK9Xは折りたたみサイズが大きく、他の製品と比べて大きなメリットが感じづらい製品だと思っております。
つまり、Bromptonに限ったことではございませんが、ほとんどの製品価格が上昇しつつある中、趣味や余暇へ掛けられる金額は減少し続けております。だからこそ、品質の高いものを長く使う。それが結果としてコストパフォーマンスの良さにつながってくることが広まり始めているのだと考えております。”好きなことにはしっかりとお金をかけるが、自分が無駄と思える支出を減らす”というメリハリが強まった印象を受けております。
例えば、Bromptonのような品質の高い、長く使える製品をじっくりと使い込んでいく例が挙げられます。約30万円という高額な自転車ですが、10年使えば3万円/年、2,500円/月です。休日のサイクリングや旅行先での移動手段など、日々の小さな幸せを考えると、それほど高額とも思えないのではないでしょうか。もちろん、オークションやフリマサイト等での入手も視野に入ってくることと思いますが、その場合は状態に左右されますし、これまで当店へお持ち込みされた車両の修理やメンテナンス依頼から鑑みると、驚くほど安価に済んだことは稀だった印象です。もちろん、旧モデルならではのたたずまいが美しいと感じる方はおられるでしょうし、現在のラインナップにはないカラーなど、それはそれで魅力に映ることと思います。実際、それらのサイトをのぞいてみても、Bromptonは比較的高額で取引がなされていますね。
若干逸れましたが、やはり「良い製品は長く愛される」ということなのでしょう。おかげさまでこの年末で16.5周年の当店。前職LORO時代から含めると20年以上Bromptonに携わってまいりましたが、昨今の価格上昇はどうこうできそうにありません。今後の新車販売台数は減少していったとしても、まだまだ修理やメンテナンスを行うことで、走り続けることができる車体を増やしていくことも重要ですし、当店の存続していく道筋は残されているかと思っております。そのための設備充実や技術向上、仕組みづくりなど、やりたいことは沢山あります。また、それらの実現へ向けた取り組みを始めております。
当店オリジナルリアハブはマイナーチェンジを予定しておりましたが、今後のBromptonの商品展開から、在庫が切れたタイミングで計画をいったん凍結いたしました。ご要望が非常に大きく、リクエストを多数頂戴しておりましたが、これについては慎重に進めてまいります。何卒ご了承くださいませ。
個人的には旧東海道サイクリングは無事に完走、1月末には再びの東京遠征がございますので、旧中山道サイクリングを開始いたします。これまで以上に愛車には頑張ってもらうことになりますが、楽しみながら発信していこうと思っております。また、2月にはお客さまと久しぶりにMTB会を開催予定。2024年には全くと言っていいほど乗れておりませんでしたので、体力づくりとともに課題といたします。
改めて、2024年も当店をご愛顧くださり、誠にありがとうございました。まだまだ微力ではございますが、店名に恥じないように、引き続き皆さまの自転車生活をお手伝いさせていただきます。今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
※2025年は1/5【日】より営業いたします。