ちょっと間が空きましたが、先々週の東京遠征の続きをUPいたします。翌朝、芦田宿の金丸土屋旅館を午前7:30過ぎに出発、旧中山道サイクリングの続きです。出発前にご主人とお話しした際に、やはり中山道を散策される方々が非常に多いとのことでしたが、Bromptonのような折りたたみ自転車で来られる方は非常に少ないとのこと。とは言え、「これならどこへでも持っていけますね~」とご興味がおありの様子でした。嬉しいものです。
芦田宿はほぼ全体が上り坂で、ジワリジワリと登って行き、京方の見附を過ぎると大きな常夜灯。ここからすぐのところに笠取峠の松並木があります。もちろん峠の名前の通り、再び上ります。
とは言え、自動車は基本的に走行禁止ですし、非常に走りやすいです。並木を堪能しながらペダルを踏んでいけば、大したことではありません。適宜案内板などを読みつつ休息をとれば全く問題なし。
松くい虫による食害もあるようですが、江戸時代から維持されている松は70本ほどあるとのこと。スタート早々に良い風景を満喫しました。
笠取峠はあっという間に過ぎ、その後は旧道を一気に下ります。車道から逸れる石段を担いで降りると、神社の中を通り抜け、長久保宿へ到着。こちらは宿場町全体が下り坂です。
石置き屋根の家屋、高札場跡が時代を感じさせてくれます。
宿場町の京都寄りにはこれまた江戸時代からの旅籠がありました。こういうお宿が続いてくれているのが嬉しいところ。長久保宿を抜けると、比較的平坦な道が続きます。庚申塚を見つけました。
マンホールの蓋には「木曽街道 和田」の文字。中山道は木曽街道とも呼ばれていましたので納得。
ちょっと面白い、かやぶきのバス停。その向こうにはみみずを祀ったみみずの碑がありました。農業が盛んなこの地域では、大切なことなのでしょうね。
みみずの碑からすぐのところに「のみ水」と刻まれた石柱と豊かな湧き水。案内板を見てみると、そのまま飲用が可能とのことでしたので、手持ちのボトルで飲んでみましたが、非常に冷たくておいしい!まだまだ暑い気候でしたので、良いリフレッシュになりました。そのすぐ向こうにはなぜか車道をくぐる格好の地下道。調べてみるとこの道は旧国道だったようで、その時代には自動車の通行量が多かったことなのでしょう。
そしていよいよ和田宿へ到着。往時の雰囲気が非常に良く残されており、本来ならゆっくりと過ごしたいところなのですが、この後の行程を考慮すると、それなりのペースで走る必要がありましたので、写真を撮る程度だけで辛抱します。このあたりで宿泊しても良さそう。
緩やかにカーブしつつ登って行きます。穏やかな空気が流れておりますが、この後には和田峠が控えています。峠の直前の宿場町ですので、かなり栄えていたようです。
雰囲気のあるお茶の看板。当店の住所と同じ「上町」を見つけるとちょっと嬉しくなります。
和田宿を抜けると、緩やかな下りを快走します。看板が素敵!
一里塚跡を過ぎ、再び登り始めます。その後国道へ合流し、自動車を気にしつつ登って行きますと、路肩に蛇がじっとしていましたので、踏まれてしまわないように、そこら辺にあった枝切れで車道から草むらへ移動しておきました。結構弱っていたのが気になります。
しばらく登ると、中仙道は国道から左へそれて、未舗装路へ入ります。私のBromptonは外装4段変速ですので、このくらいの坂は本来なら十分に登れるのですが、ふかふかの草地は結構ロスが大きく、結局押して進むことに。クマよけの鈴とスプレーを準備して、iPhoneで音楽を鳴らしながら進んでいきます。MTBだったら楽しいコースでしょうけれども。ここから約4.7㎞で和田峠の頂上とのこと。
唐沢の一里塚。日本橋からは約200㎞の地点とのこと。美しい風景です。
一里塚を過ぎると、再び国道へ合流、舗装路をしばらく登ると再び未舗装路へ。もちろん押して進みます。トイレだった建物を過ぎ、ずんずん進みます。
遺棄された自動車。かなり古そうですので近づいてみると、「familia」のエンブレム。どうやってここまで持ってきたのかが不思議です。時折小川を担いで越えながら進みます。
ずっと登り坂ですので、時速4㎞程度のペースで進みます。また舗装路へ出ましたら、接待茶屋跡へ到着。ここにも湧き水がこんこんと流れていましたので、空になったペットボトルへ補充させていただきました。ここも冷たくて非常に美味しい!
接待茶屋跡にて小休止。江戸時代の旅人もここで休息をとったのでしょう。
ほどなくして未舗装路へ。ずっと押して登っていますが、日影が多くなってきたせいでしょうか、苔蒸した橋、石畳が多くなってきました。
画像では分かりづらいのですが、この部分が最も難所でした、、、頭くらいあるような大きな石が敷き詰められており、さらにその石は苔に覆われていましたので、都度自転車を持ち上げて登って行く感じでした。ホイールが頻繁に石と石の間に挟まり、押すことは困難。結局サドルを下げ、自転車を肩へ掛けて担いだ状態でじっくりと進みました。ここだけで汗だくになってしまいました!
広原一里塚。つまり約4㎞を押して登ってきたということです。未舗装路はここで終わり。再び国道へ合流。舗装路でしたら登って行くことは容易。廃墟となってしまったドライブインでしょうか?冬場は雪深いところなのでしょうね、アスファルトのひび割れがたくさんあります。
ここで残念なお知らせ!土砂崩れのため国道が通行止め、迂回の案内がなされていましたが、電話で問い合わせてみると、和田峠の頂上までは行くことが可能。下諏訪へはビーナスラインという別ルートで進むことが可能とのことでしたので、まずは和田峠の頂上まで行ってみることにいたしました。その先には今回楽しみだった峠茶屋。きのこ汁が名物とのことでしたが、、、また来ることがあれば!
可愛らしいリスの看板。ここからさらに登ると、中山道は国道から逸れますので、邪魔にならないところにBromptonを避けて、徒歩にて頂上へ。この時点での標高はこんな感じ。
ついに到着。中山道中の最高地点、和田峠。標高は1600mです。
そこからの眺望。これから進んでいく下諏訪町が見えます。
撮影を終えたら、サッとBromptonのところへ戻り、迂回路のビーナスラインを進みます。とは言え、先ほどの和田峠よりも標高は高い様子。気温は約25度と非常に涼しいのですが、いかんせん登り続きですので汗だくです(笑)。時折オープンカーやオートバイに追い越されつつ、じわじわと標高を稼いでいきます。標高1630m付近の眺望は素敵の一言。
八島山荘へ到着。ここでトイレ休憩と友人へのお土産を購入。りんごソフトクリームをいただきエネルギー補給!めちゃくちゃ美味しかったですよ。お店の方が非常にやさしく、丁寧に接客してくださったのが印象的。自転車で来ました~と言うと、かなり驚かれていましたが、トイレ前にラックがありましたし、ロードバイクの方々が多いのではないでしょうか。ここから急坂を一気に下るようですので、ウィンドブレーカーを羽織ります。直線部では50㎞/hを超えるような道ですが、ブラインドコーナーも多く、十分に減速することが重要です。木落とし坂へ到着。ここまでが迂回路、ここからは再び中山道へ合流です。
一気に下ると、諏訪大社の脇から一気に開ける視界!!ついに諏訪湖です。少しずつ何とか進み続けて、やっとここまで来ることができました。感動です。
やはり帰阪のことを考慮し、諏訪大社へも立ち寄ることは断念。下諏訪宿へ入ります。温泉が非常に多く、いたるところで湯気が立ち上っています。
本陣が保存されています。見学もできるようですが、やはり時間の関係で断念。ここも宿泊を伴ってゆっくりと散策したいところです。
下諏訪宿は甲州街道との合流点でもあります。中山道サイクリングが終了したら、甲州街道を走ってみるのも良いかもしれませんね。楽しみが少しづつ増えていきます。一旦下諏訪宿を抜けて、事前にチェックしておいた菅野温泉という銭湯にてひとっ風呂。銭湯ですがもちろん温泉。撮影禁止でしたので外観だけですが、古いながらも清潔に保たれていて、楕円形のタイル浴槽が素敵でした。
今回はここまで。愛車と共に下諏訪宿の京方見附で記念撮影を行って、ここから帰阪です。
目と鼻の先の下諏訪駅。ここからJR中央東線にてまずは塩尻駅まで移動。
残り少なくなった211系で塩尻駅へ到着。駅構内には日本一狭い入り口を持つお蕎麦屋さんがありますので、特急列車までの時間をうまく利用し、かなり遅い昼食。妻から頼まれていた、アルクマのグッズを購入。あとは自分用の駅弁とJR謹製ワイン。
塩尻駅のホーム屋根には地元特産のお土産やお菓子、日本酒などの広告看板がたくさんあります。ホーム橋には葡萄が栽培されていたり、待ち時間は全く苦になりません。塩尻から名古屋まではJR中央西線
の特急しなので移動します。塩尻以西の中山道は岐阜あたりまで、この中央西線とほぼ並行します。
まだまだ現役ですが、次期車両の開発が予定されているJR383系電車。振り子式ですのでカーブでは車体を大きく傾けて高速で走行します。そのために徹底した低重心化が考慮されており、通常の電車よりも車高が低く、連結器が高く見えます。また、車体裾が大きく絞り込まれており、いかにも速そうな外見!機能美を感じます。
塩尻から名古屋まではJRで移動。その後名古屋からは近鉄で大阪上本町まで。同じJRで新幹線を用いた方が1時間ほど早いのですが、新大阪から大阪、大阪環状線で森ノ宮駅まで、、、という乗り換えの煩雑さを考慮すると、少々時間が長くなっても、当店からすぐ近くの大阪上本町へ到着する方が楽!と判断。近鉄名古屋駅でコーヒーを買って、アーバンライナーでゆっくりと帰ってまいりました。
中山道一番の難所と言われていた和田峠。実際に走行してみると、Bromptonではほぼすべてを押して登ったわけですが、それはそれでよい思い出となりましたし、標高1600mを越えたところの風景や諏訪湖が見えた時の達成感、長野の美味しい湧き水!!自転車ならではの速度感、自分の足で進んだという充実感。とても楽しかったことのひとつひとつが、今PCで文面を打ち込んでいても思い出されます。最近は日中も涼しくなってきましたし、皆さまにとって、自転車をもっと楽しむきっかけになりましたら幸いです。この日の走行距離は41.7㎞、獲得標高は813mでした~。
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