先日の作業です。お客さまよりご依頼を受けて、ミヤタのe-bike、リッジランナーをお取り寄せ、納車整備いたしました。当店の平日MTBの会にもご参加くださっているお客さまですので、コストパフォーマンスに優れ、将来的な拡張性も考慮したセレクトです。
650B+、所謂セミファットバイクですが、最重要視したのは、やはりシマノ製の電動アシストユニット、STEPSを搭載しているのかどうか。今後のメンテナンスや修理などを考慮すると、輸入ユニットの部品供給が気になるところですので、ここは外せませんね。M8080ユニットと14Ahバッテリーで、ノーマルモードで約130㎞もの航続距離(!)です。
アルミ製フレームはユニット取り付け部分も非常にしっかりとした形状。ユニットは若干角度をつけられ、それを取り囲むようにガード状の部品で保護されており、万一のヒットにも配慮。オフローダーへのよい訴求ポイントです。ボトル台座は1カ所のみですが、前三角内にバッテリーがありますので、これは仕方ないところですね。
ヘッドはテーパーヘッド。ギアMのヘッドマークは控えめ。フロントフォークはSRサンツアーのRAIDON34。130mmストローク、15×110mmスルーアクスルのBOOST規格です。
変速はリアのみ。DEOREの10段です。当然こちらも12×148mmのBOOST規格。電動アシスト専用フレームだからでしょうか、各部材はしっかりと太くなっております。油圧ディスクブレーキもDEOREを装備。ガツン!とした制動力ではなく、コントロールが容易な印象です。
ハンドルバー左側には、アシストモード変更のスイッチとドロッパーポストのレバー、フロントフォークのロックアウトレバーがあります。なめらかな曲線を描くフレームはアルミ製。シフトだけではなく、油圧ディスクブレーキのホースまで内蔵しています。エア抜きの手間を考慮するとなかなか手間のかかるものですから、メーカーさまの意気込みは相当なものでしょう。
ドロッパーポストはSATORI製。ここはしっかりとコストダウン。手元で操作ができますので、急な下りなど効果を発揮してくれますね。タイヤは定評のあるKENDA製。流石に街乗りでのユーザーさまも想定されているのでしょうね、チューブ入りのタイプです。
ステム上には液晶表示のディスプレイ。現在速度やアシストモード、走行距離などが一括表示されます。ディスプレイの明るさやコントラスト、白黒反転まで可能です。
正直なところ、上り坂での楽チンさは一度味わってしまうと抜け出せそうにないくらい。日本の法規上では24km/hでアシストがカットされますので、スポーツ車における電動アシストのメリットは、比較的低速での走行が多いMTBでこそ、発揮されそうな気がいたします。さすがに輪行して、という強者は少ないでしょうが、山間部へ入る前に体力を使い切ってしまわない、というのは初心者の方や女性には大きいでしょう。装備を考慮すると、これ以上のコストダウンは非常に難しいところですし、ハードテイルだからこそ、下りも比較的低速寄りでしょう。体力を温存できることで、MTBの醍醐味である、「自分自身で自転車をコントロールする充実感」を満喫できるのではないでしょうか。
<MIYATA>RIDGE-RUNNER:¥369,000【税別】
※4月の予定はこちら → こちら
※4/2時点での在庫はこちら→こちら※旧モデルセール中です。
※当店オリジナル・ミニベロ完成! → こちら
※当店オリジナル Brompton 用フロントハブ → こちら