昨日の続きです。起床後すぐに朝食を済ませて、荷物をまとめてチェックアウト。あ、朝食はバイキング形式で近隣の名産を含めた和洋食。もちろん絶品でしたよ。ということで走り始めますが、いきなりの急こう配。気温も0度！身体が温まるまではじわじわと進んでいきます。
この日は強羅→芦ノ湖→三島の予定。GPS上では40㎞程度ですし、最初は勾配があるものの、基本的には下り基調ですので大したことなはいな～と思っていたのです。だらだらと登り坂が続くため、すぐに汗だくになってしまいます。とは言え、外装3段変速だけでも登れないような急こう配ではありませんので、適宜休息をとりつつ進んでいきます。
で、芦ノ湖へ到着。富士山は少し雲がかかっていましたが、小休止ののち、ここからしばらくは樹齢350年を超える大木が並ぶ杉並木の間を走り抜けていきます。
しばらく下ると箱根の関所です。復元された建造物ですが、現在でも実際に通行することができますので（自転車は下車）、江戸時代の雰囲気を味わうことができます。まだ早い時間でしたので、サラッと拝見して再びペダルを踏みます。宿場を抜けるとウニモグの除雪車が。この付近も降雪量は多いのでしょうね。
宿場の付近からは旧東海道を進みたかったのですが、石仏群辺りからは石畳が続く様相でしたので、一旦国道1号線で進み、静岡県へ入ります。
三島スカイウォークを見物してから、再び旧東海道へ戻り、笹原の一里塚を経てズンズン下ります。
初音ヶ原の松並木。こちらも往時の雰囲気を忍ばせてくれますが、石畳の上は非常の走りづらいこともあり、一旦反対車線へ移動し、車道を走ることにいたしました。ほどなくして、JRの旧東海道踏切を渡ると、三島宿へ入ります。すぐ近くの三島大社にて休憩。
平日でしたが、かなりの人々が訪れていました。境内には樹齢1200年を超えるといわれる、天然記念物の金木犀があります。さすがにお花は咲いておりませんでしたが、一目見てみたかったのです。1年に2度開花するとのことでしたが、恥ずかしながら知りませんでした！
大社を後にしてそのまま進むと、源兵衛川を渡るのですが、その傍らに時の鐘があります。江戸時代に三島宿内に時を告げていたものだそうです。やはり戦時中には供出されてしまい、のちに復元されたとのことですが、いまでも観光客が絶えない様子。そのまま進み、伊豆箱根鉄道の踏切を渡ります。
いきなりですが、今回の道程で最も訪れたかったのが、柿田川公園の湧水たちです。富士山麓の清水が現在でもこんこんと湧き出しているところで、その美しさを雑誌で見て以来、いずれはこの目で見てみたいと思っておりました。整備をしていない河川の流れと木々の姿がとても美しく、駐車場へBromptponを置いて、散策路をぐるぐると歩いて回りました。
もちろん、公園ということもあり近隣のご家族でしょうか？カフェでゆっくりとくつろいでいる姿も見受けられましたし、観光客らしき方々も複数。お土産を販売するお店も充実していて、ゆっくりと散策するのも良いものではないでしょうか。
もう少しゆっくりとしたいところでしたが、そのまま三島駅まで移動します。さすがに15時を過ぎたので、ここからは新幹線で帰阪することに。三島駅でお弁当とお茶を購入いたしました。
三島駅を出てすぐに富士山が右手に見えます。乗車したのはこだまの自由席から名古屋でのぞみへ乗り継ぎでしたが、やはりこだまはガラガラでしたので、車両の後端部分にBromptonを置かせていただき、ゆっくりと帰阪いたしました。面白かったのは、静岡では晴れていたのですが、岐阜辺りでは曇り、米原～彦根辺りでは積雪で真っ白、京都では雨、大阪では晴れていました。ここまで天気が変化するのですね！日本の長さを体感できた気がいたしました。
いつものように、Bromptonと鉄道とを組み合わせて、趣味と実益を兼ねた旅を楽しむことができました。ここ数日のコロナ急拡大は皆さまも十分ご存じかと思いますが、感染拡大対策を入念に行い、必要な方々のために日々動いている公共交通機関のすばらしさを実感できましたし、観光業も大打撃を受けているようです。実際にも、今回の箱根での宿泊先の方々からは、やはりお客さまが激減しているとのお話を伺いました。
自転車はコロナ禍において、密を避ける移動手段として追い風であるくらいです。それはたまたま私が自転車店をやっていただけ、たまたま運が良かっただけだと思っています。その運をお分けする、というとおこがましいのですが、こうやって密を避けた楽しみ方の事例を発信することも、少しくらいはお役に立つのではないかと考えています。以前ほどの自由な旅は困難になっていくのかもしれませんが、それぞれの立場を考慮し、共存に留意しながら、日々を過ごしていきたいと思っています。
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