ぶらり鉄道旅でした。

30年以上続いた「平成」が終わり、新たな元号の「令和」が始まりましたね。個人的には昭和から平成の時のような、天皇崩御に伴う改元とは異なり、どこかしらお祝いムードが伝わってくるせいでしょうか、こころなしか優しい気持ちにさせてくれているような気がいたします。

世間さまは一般的には10連休ということもあり、お子たちもお休み。今回は所用で某ホームセンターにて買い物ののち、次男のリクエストで磯ノ浦まで。初めて乗る南海電鉄の特急サザンで3人ともご機嫌。少し肌寒い中、サーフィンを楽しむ方々に入り混じって、貝殻を拾ったり、走り回ったりして、遊んでまいりました。翌日は長男のリクエストでJR三昧。新旧の様々な電車・ディーゼルカーを乗りまくってまいりました。

特に印象的だったのが、もうすぐ全廃される旧国鉄型の電車。最新の車両と比べると、その揺れは大きいですし、騒々しいものです。しかしながら、レールの継ぎ目を過ぎるガタンガタンという音を聞きながら、列車の揺れに身を任せていると、懐かしさからでしょうか、落ち着いた気持ちになってくるものです。スマホの類は非常に便利なものですし、それを否定するつもりは全くございませんが、小さな画面を見てうつむくよりも、ほんの少しだけ窓を開けて(古い車両でしたら可能なことが多いです)、外から入ってくる心地よい風を感じながら、まだ見たことのない風景を探して、ふらりと出かけてみてはいかがでしょうか。

縁あって自転車店をやっておりますが、根底にある「鉄道好き」の私。快適性の追求は一つの回答なのでしょうから、最新の列車を否定はいたしません。しかしながら、ガタゴトと揺れる鈍行列車にも、それはそれで旅の良さは宿っているものと思っています。移動それ自体の味わいを感じながら、初めての駅で降り立ってみませんか。そしてその小さな旅に、愛する自転車を輪行して、ちょっとしたサイクリングを楽しむことができれば、言うことなしではないでしょうか。

ふっと、中学生の時に友人と一緒に青春18きっぷで訪れた、長野・山梨を思い出しました。大阪市内とは異なる空気の冷たさと匂い。行動半径の拡がりに、そして見知らぬ土地での出会いに少しだけ不安と期待が入り混じった、でもどこかワクワクとした気持ち。書籍で見た列車や風景を目の当たりにすることができたときの感動!その楽しさ、ワクワクがたまらなくなって、いまだにこんなことをやっておりますが(笑)。

さて、長い連休も後半になりました。ゆったりと、ご安全に休日を楽しんでくださいませ。そして、休日を満喫できるのも、この時期に働いてくださっている方々のおかげ、ということを忘れたくないものです。ちなみに、私自身は息抜きを十分に終えましたので、バリバリと作業に取り掛かります。お時間のある方は、ぶらりとお立ち寄りくださいませ。