ちょっとサイクリングその①・亀山~柘植

自他ともに認める鉄道好きのこの私。定休日には色々なところへ出かけることも多く、鉄道と自転車を組み合わせた小旅行を楽しんでおりますが、ここ数か月ほどは人混みを避け、ちょっと郊外へ出向くことがほとんどです。ちょっと前の話ではありますが、以前よりYouTubeを見て気になっていた、関宿へ行ってまいりました。長くなりそうですので2分割したため、今回はその①です。

まずは近鉄特急にて津駅まで。主要駅ですからアーバンライナーで一気に到着。後続の12200系を撮影してから、JR東海の気動車キハ25にて亀山まで戻ります。ここで下車し、Bromptonで関西本線沿いに西進します。

亀山駅は国鉄時代より要衝の駅として、比較的大きな規模で栄えておりましたが、昨今は2両編成の列車が行き交うのんびりとした雰囲気。しかしながら、駅には機関区(現在は運輸区)が併設されており、蒸気機関車時代の転車台や、研修庫などを見ることができます。

今でこそローカル線の様相ですが、昔はここをねぐらにした蒸気機関車がワンサカいたのでしょうね。関西本線の名に恥じない設備ですね~ということでBromptonを展開して走り始めますよ。

駅前からは交通量の多い道を走ります。以前にお客さまより教えていただいた食堂を横目にしつつ、ぐんぐんと進むと鈴鹿川沿いの道へ。ここは桜並木が美しく、日差しを適度に遮ってくれて心地よいものでした。

途中には、古い造りの橋が複数あり、初めて走る道にワクワクしながら、ペダルを回します。するとほどなくして関宿へ到着。想像していたよりも近い印象でしたが、様々な案内板をじっくりと読み、パチパチと撮影をしながら、旧街道の街並みを堪能。


町並みが保存されている部分は、道路の舗装も一般的なアスファルトではなく、礫のようなものを敷き詰めたような恰好で、古い建物たちとの調和が美しいものでした。自転車での走行感はちょっとゴロゴロとした感触でしたが、のんびりと走れば、特段の問題はありませんね。のちに調べてみると、地道風カラー舗装(!)とのことでしたよ。

ということでちょっと逸れて関駅前へ。お目当ての一つだった、「鈴鹿亭」さまへ。こちらは寿司店なのですが、太巻きが名物とのことで、大将とちょっとお話してから購入。まだまだ暑かったので、関駅内の観光案内所でお茶と名物の「志ら玉」をいただいて小休止ののち、さらに西進します。

関西本線沿いに進むと、道は加太川沿いとなり、そこからは一気に登ります。関西本線の中でも難所の急勾配だった、加太越えをじわりじわり。ちょうど今年が開業から130周年とのことで、これも何かの縁かしら?と思いつつも、なかなかの登り勾配が続きます。蒸気機関車の時代はさぞ大変だったことでしょうね。現代の気動車はエンジンを唸らせるものの、それほど苦しい様子もなく越えてしまいます。


ちょこちょこと休憩を取りつつ、写真も撮りつつ。1時間に1本程度の運行形態ですから、休憩中には時刻表から列車の状況を確認しながらです(笑)。明治時代のトンネルや大正時代にかけられた鉄橋など、まさに鉄道遺産とも呼べるようなものを間近にすることができます。

途中、GPSにて設定したルート通りに進むと、Bromptonではちょっとしんどいようなダートに突入させられたりしましたが、無事に加太越えを終えることができました。途中は採石場があるため、ダンプトラックの往来があるのですが、それを除けば交通量は多くなく、気持ちの良いサイクリングを楽しむことができました。

ちょうど峠のピークを過ぎたあたりから、伊賀市となり、下り坂の途中に鴉山池(からすやまいけ)という東西に長い形状の貯水池があり、とても穏やかな雰囲気でした。大きな石碑もあり、この池の歴史をうかがい知ることができます。この辺りは関西本線の線路も道路と並走していながらも、線路柵はなく、昔ながらのローカル線の風情を堪能できました。

そのままシャーっと下ると柘植駅へ到着。駅前でパチパチとやっていると、ちょうど加茂行きのキハ120がゴゴゴゴゴ―ッと。まあ、仕方ないなと駅舎向かいの売店で飲み物を購入、Bromptonは折りたたんで輪行袋へ。誰もいないホーム上のベンチへ腰かけて巻きずしを堪能後、次の列車までの数十分は、明治時代に建てられた危険品庫をじっくり眺め、帰阪の途に就いたのでした~。

この日は約27㎞の亀山~柘植駅間でしたが、数週間後に続きを走りましたので、また改めてアップいたします。ご参考になりましたら幸いです!

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