Brompton ヒンジスピンドル交換作業を行いました。

昨日の作業です。中古車にてご購入のBrompton、点検とのことでお持ち込みくださいました。2019年モデルですので、少々のご使用に伴う傷はあるものの、社外パーツにていろいろとカスタマイズがなされているご様子ですが、メインフレームとステムいずれのヒンジにも大きめのガタが発生している状態。新車はほぼ全くと言っていいほどガタの無い部分ですので、状況をお客さまへご説明し、ヒンジスピンドルの交換をご提案させていただきました。

まず、現状のヒンジスピンドルの一部分を専用ドリルを用いて削り取ります。カシメている部分だけを切除することで、抜くことができるようになるわけです。

専用工具にてスピンドルを抜いてから、あらかじめ用意しておいた新品部品を仮に挿入してみて、ガタの状況を確認。標準は6.0mm径ですが、やはり少々広がっているようで、まだガタは無くなりきらない様子。今回はオーバーサイズの6.1mm径を使用することにいたしました。専用のストレートリーマーを用いて、軸受け側を仕上げます。

軸受け側の内部へグリスを塗布してから再度組み立て、専用工具で所定の位置まで圧入します。動作を確認したのちに、同じく専用工具にてヒンジスピンドルをカシメて抜け止めを施します。

今回の車体はステムも同様にガタが大きく、やはり6.1mm径にて修理を行いました。上にも記しましたが、標準は6.0mm径、補修用部品は6.1mm径および6.35mm径です。修理ができるとは言え、最大でも2回までということを考慮すると、いかにこの部分が重要かということがお分かりいただけることと思います。当店では締め付け力の適正化を鑑み、ヒンジクランププレートは純正品のみをお取り扱いしております。

年間数万台と生産されているBromptonですから、ここ最近は社外部品が乱立しており、Amazonなどでもお気軽に入手可能ですし、YouTubeやInstagramでもきらびやかなカスタマイズ事例が散見されますね。もちろん、それらを否定するわけではございません。ご自分だけの自転車を作り上げる。とても素晴らしいことだと思います。

しかしながら、あれもこれもとポン付けするのは誰でも可能なのですが、Bromptonの設計意図を正しく理解し、「これはおすすめですよ」というだけでなく、「これはこういうリスクがあります」「これはやめておきましょう」とお客さまへ正しくお伝えすることも、ショップとしての重要な使命です。お客さまへの利益が、当店にとっての最高の喜びなのです。

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