Bromtpon 2000年製モデルの修理を行いました。

ちょっと久しぶりの更新です。ここ数日はおかげさまで非常に忙しく、更新が滞っておりました。いよいよT Lineの日本国内発売が発表されましたので、以前のブログ記事へのアクセス数が増大しております。当店での確定入荷数は3台ですが、既にご予約にて埋まっております。P Lineエメラルドラッカーにつきましても、ご予約にて完売、という嬉しい状況。当店のような零細店舗へ多数のアクセスをくださり、心から御礼を申し上げる次第です。

さて本題です。お客さまよりご依頼を受けて、2000年製のBromptonを修理いたしました。所謂SWB、内装5段変速を搭載したT5というモデルです。Bromtponは基本的にはモデルチェンジはなく、現在入手可能な部品にて修理が可能、ということは良く知られているお話しなのですが、ある程度古いモデルの場合は、互換性を正しく把握しておかなくては、正しい性能を発揮させることは難しいです。

まず、お持ち込みくださった状態では、変速ワイヤーがほつれて切れかかっており、肝心の内装5段は5-4-3-1-1と、2段へ入らない状態でした。ハブを分解しましたところ、内部スプリングの一部が破損しておりましたため、手持ちの部品取り用ハブから対応する部品を取り外して交換です。ラチェットスプリングも折れていたので、同時に交換いたしました。当時のハブはイギリス製、基本的には内部部品の精度は高く、よほどのことがない限り壊れない印象です。

画像にでは既に交換後ですが、お持ち込み時点では現行から一世代前のガイドナットが組み付けられており、インジケーターチェーンの動きが非常に固い状態でした(※ワイヤーのほつれはそれが主要因だったかもしれません)ので、これまた手持ちのガイドプーリーを組み付け。当時ものではございませんが、機能的には同様です。余談ですが、内装5段の車体はフォーククラウン上にあるハンドルバーキャッチの組み付け方法が異なります。

付属のシフトレバーはタイコの向きが一般的なシフトワイヤーとは異なりますので、寸法を測定し真鍮棒から新たに製作。スチール製からステンレス製へ変更しております。

左右へガタの出ていたリアヒンジ及びブッシュは切断の上交換いたしました。

あわせて、フロントハブとヘッドパーツもグリスアップ。非常に丁寧にお使いだったようで、状態が良かったのが幸いです。当時のフロントハブは現行品とは異なり、リテーナーにて鋼球が保持されており、球数が少ないのですが、ダストシールが接触タイプではないため、しっかりメンテナンスを行えば、とてもスムーズに回転してくれます。ヘッドも同様に状態が良く、グリスアップにて対応いたしましたが、こちらはより耐圧、耐水性の高いグリスを使用。

破損していたリアランプは流石に同じものは手持ちがございませんでしたので、1世代前のリアランプへ交換。それに合わせてハーネスを再製作、取り回しも変更いたしました。また、ブロックダイナモからヘッドランプへのハーネスも劣化、取り回しが異なっておりましたので現行品をベースに再製作、メーカー指定の取り回しへ戻しました。

久しぶりにここまで大規模な修理を行いましたが、基本的にはお客さまのご使用状況がすこぶるよく、年式を考慮すると非常に良い状態だったことと、不調をきたしてから比較的早期にお持ち込みくださったことが良かったと感じております。お引き渡しの際にも非常に喜んでくださいましたので、こちらまでついニヤニヤしてしまいました(笑)。大変お待たせいたしてしまいましたが、この度はご依頼くださり、誠にありがとうございました!

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